【空き家問題】全国に対象を広げた「平成26年空家実態調査」を国交省が発表

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人の住んでいない空き家の腐朽破損は約5割も

国土交通省は、20日「平成26年空家実態調査」の集計結果を公表した。
この調査は5年ごとに行われているが、空き家問題の深刻化・社会問題化を受け、調査対象等を変更している。

前回調査までは首都圏および大阪府だったところを、今回の調査では全国を対象とした。
前回調査までは「全ての空き家」が調査対象であったが、今回の調査からは「戸建て住宅の空き家」に対象が変更されている。

 

以下に主なポイントをまとめる。

・調査対象の空き家のうち約7割が人の住んでいない空き家であった。
人がすまなくなってから5年以上が経過しているものが36.4%。
・空き家の建築時期は昭和55年以前(旧・耐震基準時代)のものが約6割(62.3%)。
・空き家の腐朽・破損については、人が住んでいないもの全体で約5割(46.7%)に腐朽・破損があった。
・所有者の年齢は高齢者(65歳以上)が55.6%を占める。
・住宅を取得した経緯は「相続した」が約5割(52.3%)
・主な管理者は、所有者やその親族が全体の8割(81.7%)、不動産業者等は2.0%と少ない
・専門的な業者への管理希望は、委託したい・委託しているをあわせても8.8%と少なく、「(管理を)委託するつもりはない」が77.2%となっている。

 

■ 調査の対象
  本調査は、平成25年住宅・土地統計調査(平成25年10月1日現在)の調査対象住宅のうち、無作為に抽出した戸建て空き家等(次頁参照)の所有者、管理者、土地所有者等(以下、「所有者等」という。)を対象とした。

■ 調査の方法・時期
  調査対象となった戸建て空き家等について、登記簿謄本により所有者等を特定したうえで、平成26年11月~平成27年2月にかけて、郵送により調査票を配布して実施した。
○調査対象数:11,163 ○有効回答数: 3,316(回答率:29.7%)

>> 国交省「平成26年空家実態調査 集計結果について」

 

空き家問題においては、今年5月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行された。
これにより各市町村は倒壊の恐れなどがある空き家に対し、各種の勧告・命令のほか、税制特例の解除や強制解体などができるようになった。

総務省の調査によれば、空き家は全国で820万戸あり、総住宅数6063万戸のうち実に13.5%を占める。
また、野村総研は「2023年空き家率が21%になる」可能性も示している。

 

今後のわが国に迫りくる「人口・世帯数の減少」に加え、人の都市部への移動・集中によって、地方とくに県庁所在地以外の郡部を中心に急速に空き家が増えていくことが予想される。この問題への対処は非常に困難を伴う。わが国のみならず世界で苦慮されている問題でもあり、とくにヨーロッパなどでは移民問題により地方が外国人に侵食される等の危惧さえもたれている。(わが国においても入居者の減った団地に外国人が大量入居し無国籍化している地域などもある)

小手先の対処で住むものではないが、空き家については、政府与党も政策に乗り出しており、相続空き家を改修または撤去して売却した場合の譲渡所得から3000万円を特別控除する方向での検討を進めている。また、3世代同居などを促進するための税制優遇などを検討している。

有効な手立てもないまま進む空き家問題に関して、人口問題やわが国の文化風習を守る上でも早急な対処対応が求められる局面にきているようにも感じる。

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