「読む不動産社員教育:ソーシャルメディアの扱い」

「読む不動産社員教育:ソーシャルメディアの扱い」

不動産業者によるツイッター顧客情報漏えい事件が世間をにぎわせました。
※(不動産FC大手「センチュリー21」の加盟店(豊島区)の女性社員が芸能人のお部屋探しをツイッターで漏洩させた事件)

これまでもツイッターはじめSNS界隈ではさまざまな漏洩事件が起きているにもかかわらず、こうした事件は後を絶ちません。

そこで、今回、急遽、「読む不動産社員教育:ソーシャルメディアの扱い」を書くことにしました。サクッと読めるサイズです。

中小零細業者が多数を占める不動産業界において社員教育はちょっとハードルの高いもの。あまり費用をかけれないという会社も少なくないことでしょう。そこで、費用かけてまで社員教育はしないけど「とりあえずコレ読んでおけ、とか、感想文かけ」してもらえると、一定の理解が得られるように、と社員教育用記事を書こうと思ったわけです。

それが題して「読む不動産社員教育:ソーシャルメディアの扱い」実に便利でしょう?読むだけで社員教育なんですから!
お気に入りにでも登録しておいて、新しい人を雇うたびに読ませてください。
社員教育の要点は子供の教育と同じで「同じことを何度も何度も」が基本ですから、みんなで年1回くらいは読み返していただければとも思います。

研修などでよくあるダラダラした余計な説明などもありません。不動産業に関しての要点のみ。
営業さんだけでなく、事務員さん、パートさん含め全スタッフによませてください。漏洩のリスクはみんなにあります。

また、社員教育とはいいながら、実は社長自身もよくわかってなかったり、俺は大丈夫などと慢心してたりも少なくありませんので、社長さんにもぜひしっかり読んでもらいたいと思います。

 

【はじめに】

不動産業のソーシャルメディア大型炎上事件としてはたぶんはじめての「山本耕史・堀北真希夫妻物件紹介ツイート事件」
あらましは、不動産FC大手「センチュリー21」の加盟店(豊島区)の女性社員が「芸能人の堀北真希&山本耕史夫妻の新居探し」をツイッターでばらしたところネットで炎上しました。
その結果、ばらした女性社員本人の勤め先はもちろんのこと、名前・年齢・出身校などなどプライベートな情報をネット民によって全部ネット公開されてしまいました。※詳しくはこちらをご覧ください。

実際の漏洩ツイートを見るとべつに悪気はなく、芸能人のお部屋探しを担当したのがうれしくって興奮してツイートしてしまった、ということがありありと感じられます。
普段テレビやメディアでしか見れない芸能人を間近でみられるとうれしくってたまらない、だれかにしゃべりたくってたまらない気持ちはよくわかりますが、お客さんがどのような方であれ、個人情報を外でバラすのは絶対ダメです。

なぜ、だめなのか、仕事には当然守秘義務があります。まもらないと会社も個人も宅建業法違反となります。
また、単純に考えて、住所がばれたらいやでしょう?有名人じゃなくても住所や支払い家賃などを不特定多数の人にバラされたらいやでしょう?そんな不動産屋に行きたくなくなるでしょう?
ストーカー事件だってあるこのご時勢、ベラベラお客さんの情報をバラすような会社にはだれも行きたくありません。
不動産業は個人情報のコアな部分を預かります。絶対にそれを外で言ってはダメです。

 

【情報漏えいの本人リスク】

情報漏えいをし、炎上させてしまった場合、それを起こした張本人にはとても大きな犠牲がしいられます。

最悪の場合、会社はお客さんから損害賠償請求をされる可能性がありますし、会社がその本人(従業員)に損害賠償を請求することもありえます。つまり、他人事ではなく自分事だということ!

さらには、リスクとして、上記のように自分の名前が永久にネットに残ってしまうという「恐怖」もあります。
上記の事件顛末のように、ネット民によって、住所・出身校・付き合ってる人などなど人生の全てが調べられバラされてしまうのです。
その結果、自分の名前を誰かが検索されたとき「漏洩事件の張本人」としていつまでもずっとネット上に残ってしまいます。もちろん悪口やあることないことも含めて全部。
今回の女性社員も自己責任とはいえ、かわいそうに名前検索したら漏洩事件の記事ばかりがたくさん出てきます。たぶん今後も永久に。

今後、あたらしい友人が出来たとき、結婚するとき、転職するとき、ローンを借りるとき、家を借りるとき、何かの審査や調査されるときにかならず「あぁ、このひと漏洩事件の張本人だ」として知られ、その烙印を押され続けてしまうのです。

こればかりは会社を辞めてすむ問題ではなく、残りの人生ずっとそれが付きまとってしまうのです。
いまはネット上に記録がずっと残ってしまうため、昔と違って世間は忘れてはくれません。

 

【会社としての経済的なダメージ】

いつまでも情報漏えい会社としてネットに残ってしまいます。会社名で検索されることというのは今の時代よくあることですが、そうした際に「会社名+個人情報漏洩」や事件名などと一緒に検索結果が出てきてしまいます。これだけで相当な経営リスクです。

今回の芸能人新居探しツイート事件でも社名とともにいろいろ出てきます。(社名+本人の類推ワードもでてくる始末。)

不動産業というのは一般のお客さんにとっては敷居がとても高いものです。残念ながら世間的にはイメージのよい業界だとはいえません。そうした中で、会社名とともに個人情報漏洩事件やそれに類するものが検索にでてくる、そしてそれが消せない・ずっと残り続ける、となると大きな信用問題です。

それだけでその会社は避ける、ということもあるでしょう。反響や成約に大きく影響するほか、既存客でもそうした会社に管理はまかせられない、というオーナーさんも出てくるかもしれません。
また経営資金の借り入れなどに難色を示されることもあるかもしれません。小さな会社であれば毎月に資金繰りなど大変なところもあります。会社が傾く場合もあるでしょう。

つまり、経営ダメージはその瞬間だけでなく、会社が続く限りずっと続いてしまいます。

また、実害として、当該お客様への損害賠償などの発生のリスクもあります。不動産売買は場合によっては「買取」などの処置もありえます。会社が被害を受けた顧客から不動産を買い取って処理した場合、それが漏洩者本人に請求された場合、個人の手に負えるものではないかもしれません。場合によっては自己破産コースですが、損害賠償の場合は破産しても終わりません。

 

【情報漏えいしてしまわないために】

上記のように個人情報漏洩は実に怖いものです、本人・会社ともにその後もずっと続くダメージを受け続けます。
安易な気持ちで、というか何も考えず、あるいはうれしくてツイートしたりLINEしたりFBしたりと他人に話してしまったがために取り返しのつかないことになりかねません。

ちなみに、もちろんですが、相手(お客さん)が芸能人でなくても一般人であってもダメですよ!!
いろんなケースがあって伝えたい思いはあるかもしれませんが、お客さんに了承もなくバラしてはダメ!
もちろん、お客さんのことを笑ったりけなしたりしてもダメです!どの様なケースであってもネタにしてはダメ!

 

×「仕事上の情報、とくに顧客関連の情報は外で一切話さない」

これを守ることで全て防げます。というかそれしか方法あありません。

ツイッター・LINE・FBすべてだめです。ロックして一般公開してなくてもダメです。画面をキャプチャ(画面を写真に取る)されて広められる恐れもあるからです。親しいひとに送ったつもりでもミスもあるかもしれないし、友人の友人が広めてしまう場合もあるかもしれません。
なので、いかに親しかろうと「仕事上の情報、とくに顧客の情報は外で一切話さない」が鉄則です

 

× おしゃべりでも厳禁です

ネットじゃないから残らないし、と思うと大間違い。
たとえば、飲み話でしゃべったところ、翌日に友人が「友達から聞いたけどさ、俳優の○○って目黒に住んでるんだって!家賃35万www」なんてツイートされてしまうかもしれません。
もちろん、その責任はその友人だけでなく、情報を漏らしたあなた本人にもあります。友人ともどもごめんなさいではすまなくなります。

芸能人・著名人に接客したりするとうれしくてたまらないかもしれません。ツイートしたいとか誰かに言いたくてしょうがない気持ちになるかもしれませんが絶対に外で話してはダメです。
ネットはもちろんのこと、リアルでも外でしゃべらないようにしましょう。

お金もらって仕事している以上、プロ意識を持ちましょう。

筆者は仕事上、不動産会社の社長さんたちとの付き合いは頻繁ですが、飲み話の中でそういう話は実は昔から多いものです。
「いやーこないだ歌手の○○に物件紹介してサー、わがままで困ったよ(笑)」みたいな自慢話はいままで幾度も聞いてまいりました。ほぼおじさんでツイートしたりはしませんし、聞く側もまたおっさんなのでそうしたことはしませんが。
社長さんたちですらそんな状況ですから、社員さんたちもみんなそうなのだと思います。が立場状況違えど一切ダメですよ。
リアルでも外ではお客さんの話は一切してはダメ!

 

【個人情報だけじゃない、ネット炎上】

ちなみに、という話ですが、仕事関連のネット炎上は個人情報漏洩だけではありません。
飲食店では数多いですが、社員が仕事の食材や機材で遊んでいるようすをツイートした件などは数多くあり、中には会社がその影響で倒産してしまったケースもあります。(もちろん損害賠償請求事案となっています。)悪ふざけが行き過ぎた結果の炎上事件もまた上記と同じリスクを背負うことになります。
大きな会社の場合、その後はなんとかなりますが、小さな会社の場合リカバリーがきかない場合も多々あります。
「仕事」と「プライベート」はしっかりとわけて、仕事はプロ意識を持って、公(おおやけ)の場との認識を持ち、あるいはお金を稼ぐ場と割り切って、きちんと「大人として対処」していきましょう。

 

【まとめ】

ネットで炎上してしまうと、、、

・本人・会社ともに永遠に事件のことを背負うことになる(世間は忘れてくれない)
・会社は事件被害者から損害賠償、買取請求などの実害負うことになる。
・本人は会社から損害賠償などの実害を負うことになる。

・事件とともにバラした個人も特定され永遠にネットに残る。
・会社も社名検索されたときに事件のことがずっと出てくるようにる。

個人情報漏洩しないために、、

いかに親しかろうと「仕事上の情報、とくに顧客何連の情報は外で一切話さない」
・ネットだけじゃなく、リアルでもしゃべったりしない

 

軽い気持ちのツイートが、あなたの人生を狂わせ、会社を傾かせることになります。
仕事上のことはネットでも会話でも、外では一切しゃべらない!

 

ツイッター、LINE、フェイスブック、、、その他今後もさまざまなツールが出てくることでしょう。ネットを介したコミュニケーションはもはや日常の風景といえます。ただそれらが当たり前になりすぎたがゆえに、もっと当たり前の「仕事の秘密をばらさない」という常識が忘れ去られている面があります。

大人の世界は自己責任が全てです。ばらした本人もそして会社も大きな自己責任のダメージを負うことになります。

「自分は大丈夫」そう多くの人が思いますが、だれでも「つい」そうなってしまう可能性はあるのです。
事実として、私のお客さんの中でも炎上にこそなりませんでしたが、今回のようなことは十年前からたびたび起こっています。芸能人の住まいはおろか秘密にしたい氏素性みたいなのをバラそうとした馬鹿社員もいました。もちろん当人に悪気はなく知ったことを誰かにしゃべりたいネタとしてアクセス稼ぎたいみたいな愚かな瞬間動機によってなされたものでした。それによって内々で処理するために多大の負担を強いられた会社もありました。

だれにだって、炎上のリスクはあるのです。

「くちは災いの元」と昔からいいますが、今の口(くち)はリアルの唇だけでなくネット上にもあると思っておかなければなりません。

 

自分の人生を台無しにしてしまうかもしれない「炎上事件」。
その張本人になってしまわないために、上記のことをしっかりと心に刻んで仕事にあたりましょう。

 

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