不動産「おとり広告」への対策が本格化。悪質業者の締め出しへ

  • 2016/11/19
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FDJ ニュース 不動産データアンドジャナール

昔から不動産業界に存在している「おとり」広告。

既に契約済みの物件や、そもそも募集しているかどうかすら怪しい物件を、さも募集しているかのように広告しているのがいわゆる「おとり物件」。中には、条件の良い物件を破格の賃料(もちろん嘘)で広告すなど悪質なものも存在する。

いままで野放しにされてきたこれらの広告に対して、ようやく業界が動き始めたと各社が報道しています。

まず、朝日新聞が以下のように報じています。

そこで、業界の自主規制団体「首都圏不動産公正取引協議会」が対策を検討。景品表示法に基づいて定めている自主ルールで、厳重警告・違約金(初回は最大50万円)に該当する場合、その業者のすべての物件広告を1カ月以上、五つの主要な不動産情報サイトに掲載させないことを決めた。協議会の関係者は「事実上ネット広告を使った集客が出来なくなり、打撃は大きい」と効果に期待する。

対象は協議会に加盟する関東甲信越の10都県の約5万5千社。昨年度は49社に厳重警告・違約金が科されている。近畿圏の2府4県の約2万5千社が加盟する近畿地区不動産公正取引協議会も、同様の対策を検討しているという。

~ 朝日新聞DIGITAL『「おとり物件」業者、不動産サイトから排除へ 来年から』より

業界の自主規制団体とは別に、不動産ポータルサイトの「HOME’S」を運営する株式会社ネクストが、楽天および日管協(日本賃貸住宅管理協会)と共同で「おとり物件」対策に取り組むという発表もでています。

こちらは、おとり物件対策に加え、空室を利用した取り込み詐欺への対策も合わせて行う形です。

楽天市場、賃貸管理団体と 空室情報を活用した不正注文防止とおとり物件対策を開始(ネクスト社リリース)

■取組みの概要
このたびの取組みは、楽天市場における不正注文(※)と、『HOME’S』におけるおとり物件を含む不適正な情報掲載の検知を目的としたもので、まず当社から楽天市場に、『HOME’S』に掲載されている空室情報を提供します。楽天では、空室情報と注文情報を照合し、突合した物件についてはさらに精査の上、疑わしい注文だった場合、登録店舗に注意を促します。一方、突合した物件で、楽天側で不正注文の疑いなしと判断されたものについては、当社でおとり物件や更新もれ物件として、加盟不動産会社に是正を求めます。
両社の連携により、楽天市場では不正注文の防止が、『HOME’S』では、おとり物件や更新もれ物件のシステム的な排除が可能になります。
加えて、疑わしい注文の配送先と合致した物件情報については日管協へ連携し、日管協より当該物件の管理会社へ空室の管理方式の再確認等の注意喚起を行います。
本年8月に、掲載物件の一部を連動させて試験運用を行ったところ、おとり物件または更新もれ物件と思われる情報が一定数検知されました。当社ではこの結果をもとに、日管協と協力し、対象企業への啓蒙活動も行いました。
現在は試験運用の段階ですが、来年度から本稼働を目指します。また、弊社では今後、他のECサイトにも呼びかけて、物件情報の精度向上を図っていきます。

※不正注文とは近年多発している犯罪で、盗んだカード情報を使ってECサイトで高額の発注を行い、空き家を悪用して荷物を受けとり転売するものです。

不動産おとり物件排除

■『HOME’S』の物件情報精度向上の取組みについて
『HOME’S』では、正確な情報の中から、安心して住まい選びができるよう、「情報精度No.1」を目標に掲げて、以下のような取組みを推進してきました。

・情報掲載ルールの策定と啓蒙
『HOME’S』への情報掲載に関して各種法令に基づく掲載規約を設け、不動産会社に対してルールを順守した正確な情報掲載を呼びかけています。
・掲載情報110番
『HOME’S』に掲載された情報について、「事実と違う」「成約済みの物件だった」等のご指摘を受け付ける専用の窓口を設けています。
・違反物件情報等に関する事実確認と是正指導
専門部署を設けて、「情報掲載110番」に寄せられたご指摘や、独自のスクリーニング調査に基づき、違反が疑われる情報について個別に事実確認を行っています。違反が判明した場合は、弊社規定に従い不動産会社に是正指導を行います。改善がみられない場合は、掲載停止等の措置をとります。
・優良店舗の認定
「正確な物件情報の提供」と「安心のお客様対応」の2項目で、弊社が定めた基準をクリアした店舗を優良店舗として認定し、不動産会社を選ぶ際の参考情報として提供しています。
・業界団体での活動
首都圏不動産公正取引協議会 ポータルサイト広告適正化部会の加盟社として、同業他社と連携しておとり物件排除の取組み等を進めています。

このたび、異業種である楽天市場との取組みを開始することで、さらなる物件情報の精度向上を目指しています。

おとり物件に関しては、今年、WBSで特集が報道されたり、Yahoo!ニュースのトップに記事掲載されたこともあり、急速に注目が集まっています。

特に都会での悪質な不動産業者のおとり物件が多いため、地方から上京する学生を中心に、気が付かない被害が多発しています。中には本来はかからない余計な費用をむさぼり取るケースもあり、業界のしっかりとした整備が求められています。

これらは近年に始まったことではなく、悪しき伝統として昔から受け継がれているものですが、情報化社会の今、広く国民の認知が広がっており、国・公益団体および不動産業界による浄化が強く望まれています。

>>ワールドビジネスサテライト「不動産業界の暗部「おとり物件」」

WBSが独自調査する「不動産業界の暗部」。第2弾は「おとり物件」です。これは賃貸物件などで「成約済み物件」を「空き物件」と偽り客を呼ぶ手法のこと。宅建業法や景品表示法に違反しています。都内の不動産会社ラインズマンは自社の管理物件の中で「募集を終えた物件」を不動産情報サイトに無断掲載されました。ラインズマンは、これを掲載した業者ネクサス・ジャパンをブログで告発。この会社はWBSの取材に「認識の甘さで引き起こされた事態で深く反省。全件再確認で再発防止に努める」と回答。またネクサス・ジャパンが看板を掲げる「アパマンショップ」の本部は「再発することが無いよう加盟企業への指導を強化する」と答えました。ラインズマンの門傳社長はおとり物件にだまされないために「見たい物件を現地待ち合わせにすること」としています。またベンチャー企業のイタンジが手がけるノマドでは、個人がおとり物件を調べられる機能があります。

 

 

 

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