【不動産ダイジェスト】

NAR/VOW=取引支援サイトの導入を決議へ

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不動産・住宅ジャーナル/2003年5月1日号

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 全米リアルターズ協会=NARは、ワシントンで開く5月年央大会の最終日である17日に、VOW(Virtual Office Websites)=不動産取引支援サイトの導入を決議する予定である。決議されれば、2004年1月1日から88万会員によって3ヵ月間かけて順次導入される見通しだ。
 NARでは、2002年1月からMLSにIDX政策(Internet Data Exchange)を適用し、「MLSデータの公開政策」としてNARの会員同士がMLSの物件情報を相互にWeb上で公開・利用できるようにしてきたところである。しかし、MLS物件情報のユーザー公開を希望しないブローカーには、公開・他社利用を拒否する方途が残されている。IDX政策では、NARの会員以外にもMLSデータの利用を開放しているため、市場が活性化し、不動産の取引(売買)にインターネットを活用するユーザーが増加した――といわれている。
 NARは、IDX政策の下で、NARが運営する公式の情報公開サイ『REALTOR.com』(2002年1月から、IDXによる物件の公開政策に同意した会員ブローカーは誰でもが登録情報を独自に利用できるようにした)とは別に、仮想オフィス・ウェブサイト(VOW)と呼ばれるユーザー支援のビジネス・モデルを開発してきた。
 しかし、NARでは、2002年11月にニューオーリンズで開いた恒例の年次大会で、同大会の最大テーマであった「VOW」と呼ばれる「ビジネスサイト」(Web店舗)の導入を2003年5月の年央大会まで延期することを理事会決定。これにともない、理事会の下に委員会を設置し、2003年5月までの延期措置(同大会での決議)に対して、20万ドル(およそ2,500万円)の資金を提供しNAR傘下の州協会と地方協会の教育・トレーニングを支援するプログラムを実施してきた。

 この「ビジネスサイト」の利用は、MLSデータの提供者であるNAR会員でも有料(になる見通し)である事やVOW対応サイトの運営者がMicrosoft社やe-Realty社などの大手に独占されつつある事から、リアルターの反発が高まり、2003年5月の年央大会までに、新しいサイトの機能がどう調整されるか注目を集めていたもの。
 2003年Virtual Office Website (VOW)作業部会の報告書は、NAR指導部により3月10日に受理され、4月からインターネットを通じて88万会員に公開された。それによると、米国VOWのビジネス・モデルの主な特徴は、以下のとおりである。
 (1) VOW参加会社は、ユーザーに連絡情報ページ(「My Page」)を提供する。(2) ユーザーは、VOWサイトの「My Page」利用条件へ同意する。(3) VOWサイトは、州法によって求められる業者情報なども開示しなければならない。(4) VOWサイトのユーザーは、<自分からの連絡情報=プロフィール>と<希望内容情報>を「My Page」に登録する。(5) VOW参加会社は、「My Page」の登録会員に、VOWサイトにログインできるIDとPasswordを提供。(6) ユーザーは、IDとPasswordによるログインで物件情報の詳細検索を行なうとともに、メールのやり取りでVOW参加会社から不動産取引に関する総合的なサポートを受けることができる。
 言ってみれば、日本の大手サイトですでに実施されている、気に入った営業マンを自分で見つけて交渉したい―というユーザーなどに対応した「My Page」営業を組織的に行おうとしているわけだが、不動産の各取引プロセスを支援(サポート)してもらいたい―というユーザーに対して、VOWへの発展を狙うNARの政策転換は日本の不動産業界としてもやはり目が離せない新動向であろう。

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