【不動産ダイジェスト】

個人保護法への対応<下>/業界の対応策は

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不動産・住宅ジャーナル/2004年5月15日号

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 前号からの続きで、今号では、個人情報保護法への不動産業界の対応をみていくことに致しましょう。
 さて、アメリカの不動産業における個人情報の保護政策はと言うと、日本とはいささか業界の事情が異なる面もあるのですが……。
 全米リアルターズ協会(NAR)のCRTと呼ばれている技術センター(NAR's Center for REALTOR Technology)は、今年7月から取引支援=VOWサイトが発足するのにともなって、ユーザー(売主や買主など)と会員リアルター(仲介業者)間のやり取りがオンライン中心になって来るため、顧客の個人情報、物件情報の不正使用などを保護する「安全プログラム」(REALTOR Secure program)を開発した。

 開発は昨年12月に完了し、今年から順次、導入され始めている。
 VOWサイトでは、MLSの物件情報公開はVOW(仲介業者による個別の運営が可能)に顧客登録をした買主ユーザーに対する対応はサイト側が発行するIDとパスワードによって行われるため、顧客情報の保護・強化が求められていたもの。
 「安全プログラム」では、不動産および顧客情報の機密性、完全および有効性を保護するとともに、ウィルス攻撃などによる事業中断の回避からオンライン情報および処理を安全にすることまで一連のビジネスに取り組む方針である。

 IDとパスワードによって、家探しユーザーと不動産会社(担当の営業マン)との信頼関係がWebサイト・オンラインで結ばれるのは、当然ながら日米ともに同じ。この顧客との信頼関係を裏切らないようにするのが、個人情報保護の"精神"だといえるでしょう。不動産業界の個人情報保護法への対応は、(社)不動産流通経営協会(FRK)のガイドライン作成作業(8月にも開始予定)などを軸足にして今夏からいよいよ本格化する見通しだ。

 ところで、日本ではかつて「水と空気、安全」はタダといわれてきた。しかし、現在では「美味しい水」「健康な空気」「守ってもらう安全」には、コストがかかるようになってきている。そうした中で、水はボトル1本100円で買えるが、個人情報保護法の下で、仮に「JIPDECプライバシー・マーク」や「TRUSTeプライバシー・シール」を導入しようとすると、そのコストは次に示すようにあまりにも高い。
 □「TRUSTeプライバシー・シール」(1)ライセンス料/企業規模によって異なるが、使用料金は3.6万円―180万円。(2)取得費用/100万円〜200万円
 □「JIPDECプライバシー・マーク」(1)企業規模によって異なるが、使用料金は15万円―60万円。(2)取得費用/600万円〜1,000万円

 アメリカでは、このコスト高を回避する方法として「自主制定・自己負担」の政策をNARが会員救済のために選んだようなのだ。
 法による個人情報の保護といっても、日本ではその数が5,000件以下の事業者は政令による"適用除外"がありますので、そう心配することはないとも思いますが、この際自社の情報管理体制を、改めてチェックされてみたらいかがでしょうか。

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