【不動産ダイジェスト】

都市銀行がおこなった仕打ち!

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不動産・住宅ジャーナル/98年7月1日号

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 一寸、悲劇的な事態を紹介したい。話の前提は、次のようなものである。とある個人が、相続税の支払い目的で相続財産の土地(更地)の売却を計画。
 当該個人は、当該土地を担保にT銀行N支店から借り入れを行い、これを相続税としてすでに納税してしまっている。当該個人の知り合いの不動産業者が、担保設定された125坪の土地は分割することにより早期売却が可能と判断し、四分割してそれを実行。不動産業者は3月末までに3件買主候補を見つけ、S銀行A支店の融資がほぼOKとなり4月に売買契約を締結することになった。

 ところが銀行の対応は、最悪なものであった。
 今年4月に発表された公示価格を根拠にS銀行A支店は当該土地の評価額が従前より下がったとの理由で、買主への貸付額を当初の貸出し承認額に対して一方的に切り下げてきた。買主にとっては、その下落額だけ資金を調達しなければならなくなってしまった。しかし、300〜350万円という下落額は個人では簡単に調達できる額ではなく、事実上売買契約が締結できなくなってしまった。

 4月以降も、S銀行A支店は、客付けをしては自行の本店稟議で貸付けを拒否することが続いた。
 そして、現在の状況は、次のようになっているのである。
貸付け拒否を続けるS銀行A支店に業を煮やした売主は、自己の取引銀行T銀行N支店と150万円程度の買主に対する貸付け増額の約束を取り付け、売主側も150万円程度の値引きをすることで融資下落分を負担し、早期売却の実現に努力している。

 これは、<電子メールによる週刊不動産コンサルティングニュース>(6月25日発行号)に載っている記事である。
 ここで一番不思議なのは、S銀行A支店が4月以降4件の客付けを行い、しかもそれへの融資を本店の稟議で断っている事だろう。

 「単に貸し渋りと言う話ではなく、最近の銀行には“顧客”という考え方がないのではないか」というのが、メールマガジン発行者の感想だが、いかがなものだろう。


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