【不動産ダイジェスト】

地元に起こったある倒産劇に学ぶ

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不動産・住宅ジャーナル/99年7月15日号

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 倒産が身近かなところで起こった。と言っても、住宅・不動産業界の内部ではなく、地元の話である。入間市で自宅のすぐ近くにあるプラスチックの成型工場が、突然に倒産した。
 7月初旬のある日、その工場に群馬ナンバーのトラックがやってきて、機械や製品を大量に運び出した事から、“倒産ニュース”は地元に広まった。2〜3日後の休日に見に行くと、そこは“もぬけのからっぽ”でダンボール類が散乱しているだけだった。

 地元の情報が自然に集ってくる八百屋さんの話によると、危機が始まったのは本当に1カ月前ぐらいらしい。その工場はプラスチックのハンガー類を作っていたのだが、「突起物が衣類を傷つける」という苦情を甘くみてほっぽらかしにしていたために、6月中の納品が返品の山となり、自転車操業のところに入金がストップして、あっという間の倒産になったようだ。

 さて、その倒産工場の経営者がクリーニング屋も併営していたために、“倒産の余波”は私の住んでいるマンション団地にもやってきた。
 この団地では、ご用聞きや宅配サービスをやってくれる便利さでほとんどの家庭がこのクリーニング屋を使っているのだが、折りから春物の衣類を大量に預けていたところが多く、これがすべて工場の荷物と一緒にトラックで持ち出されてしまったのである。

 しかし、後日談を続けると、この春物はクリーニング店の主人の機転によって、すみやかにとり戻された。そして、このクリーニング店は地元から新しいスポンサーをすぐに見つけ出して、現在は営業を再開している。
 クリーニング店は、預り物を真摯な態度で仕上げまですませて返却したため、以前と同じように盛況だ。しかし、倒産工場の社長の方は、苦情を甘く見たために大きな不幸となってしまったのだ。

 地元の小さな倒産劇ではあったが、いくつかの教訓を読んでとる事ができそうである。


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