【不動産ダイジェスト】

マルチメディアは実用化されるか

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不動産流通ジャーナル/95年10月1日号

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 アメリカの社会学者であるE・ロジャースによると、最初に行動を起こす人は革新者(イノベーター)と呼ばれる。彼らは投機性に富み、リスクを進んで受け入れるが全体では2.5%の少数者である。
 このイノベーターの行動が成功すると、次に初期適応者(アーリー・アダプター)が続く。彼らは全体で13.5%を占め、変革のリーダーシップをとりながら、“本流”となっていく。
 この「技術革新の普及過程」論によると、この後に前・後期追随者がそれぞれ34%ずつ(合わせて68%)続き、残りの16%は遅滞者(時代遅れ)となる。
 さて、本号は全ページを〈マルチメディア特集〉としたが、住宅・不動産業界のマルチメディアへの対応は現在、イノベーターが動き始めたぐらいの段階であろうか。

 それでも、業界の対応にはインターネットにホームページを開設するなど一つの方向が見え始めている。ところが、このホームページも今秋内には、通信用の接続ソフトであるネットスケープ(Netscape Navigator=商品名、世界で一番多く利用されている)のバージョンが現在の1.21から2.0にアップすることで、ますます楽しいものになってきそうだ。
 ネットスケープの今回のバージョンアップは、自転車とスポーツカーぐらいの差があると言われ、ホームページの開設者が仮想ショッピング・モールを大がかりな商店街にまでリニューアルできるぐらいの能力を持っているようだ。
 そして、このショッピング・タウンにアクセスすると、そこからCD−ROMに入った商品カタログが世界中に配送されるようになり、来春ぐらいから大きなマーケットを形成することが予想されている。

 さらに、来年秋には新しい衛星放送が営業を開始し、世界中の商品情報がシャワーのように日本のCATV家庭にも送り込まれてくるようになるというのが、来年にかけてのマルチメディアをめぐる環境変化である。
 来年からは、大きな利益を享受できる初期適応者の動きが始まるだろう──と言ったら、お先棒を担ぎ過ぎることになるだろうか。


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