【不動産ダイジェスト】

不動産流通業界も立ち直り期へ

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不動産流通ジャーナル/96年3月1日号

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 ひそかに、山手線を“菜の花ライン”と呼んでいる区間がある。渋谷−原宿−代々木−新宿、そして総武線に入って大久保−東中野−中野へと続く。
 取材の帰りに、ぼんやりと車窓を眺めていると、2月末だというのにすでに黄色い花が土手にたくさん咲き始めていた。今年も春が来たのである。

 ところで、不動産流通市場も春の到来とともに、回復の気配を見せている。
 市場の実態を分析する時に、
  1.東急リバブルのフェア
  2.三井の全国一斉リハウスデー
  3.センチュリー21の全国一斉フェア
などの結果推移を見ていく方法があるが、東急リバブルの「首都圏フェア」では、今号で報告(19ページ)しているように、今年1月は前年1月の実績に比べて来場組数で22.9%、買い客のリスト化数が37.4%とともに増加、しかし売却物件の受付数は9.4%減──となっている。
 三井の「全国一斉リハウスデー」でも、今年2月(10〜18日に開催)の実績は95年2月(やはり9日間開催)の実績に比べて反響件数が25%、買い委託件数が50%とともに増加、しかし売り委託件数では10%増にとどまっている。
 センチュリー21の「全国一斉春のオープンハウス」(2月3〜18日に開催)の結果はまだ出ていないが、恐らく同じような傾向を見せることになるだろう。

 こうした結果を見ると、不動産流通業界も長かった市場の不振期と店舗などのリストラ期をすでに終え、立ち直り期へ入っているのかもしれない。
 事実、今号にインタビューを掲載した東急リバブルュの水戸部秀昭営業推進課長も、「流通業界はいま再建期をほぼ終えて、市場は停滞していない。売り物件数は減っているが、成約件数は逆に伸びてきている。各社は店舗のリストラや新しい地域戦略などによって、立ち直りを見せている」と述べている。
 しかし、買い顧客の増加が続いていると言っても、店舗から店舗を渡り歩く“回遊客”が増えていることも事実であり、市場の回復が今後も続くのかどうかは、今春のシーズンが終わってみないとわからない。
 市場の底入れを確認できる日を待ちたい。


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