【不動産ダイジェスト】

“地価の時代"から“知価の時代"へ

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不動産流通ジャーナル/96年4月1日号

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 4月1日から住宅・不動産業界の社会人になられた新入社員諸君に、この業界で長い間仕事をやってきた編集長からいくつかのメッセージがある。
 第一は、あらゆる産業界がいま大きな岐路に差しかかっているように、住宅・不動産業界もまだバブル経済崩壊後のリストラの最中であるということである。
 “幸い”なのか“不幸”なのかは別として、この業界はいま「地価の値下がり=経営の不成立」という図式の中にある。新しく業界に参入した諸君には、この点だけは十分に認知しておいていただきたいのである。

 次にそれでは、住宅・不動産業界のこれまでの経営が成立しなくなってしまった“地価神話の崩壊”についてはどのように考えるべきなのであろうか。
 若くして業界に入ってくる“フレッシュマン”に引き続き“忠告”を申し上げさせていただくことになるのかもしれないが、答えは「地価が上がらないのだから、知恵を出すことをしなければならない」ということなのである。
 住宅・不動産業界はいま、“地価の時代”から“知価の時代”に入ろうとしているのだ。
 さて、それでは「知恵を出せ」と言われた時に、武器になるのは何であろうか。編集長という立場を長くやってきた私からは、「まずは人の知識の宝庫である本をできるだけたくさん読んで下さい」と申し上げることにしたい。
 そして、第2に大きくのしかかってくるのは、今後の経営がどうなるか──という点であるが、「今後の経営は昔のような発想では成り立たなくなってくる」ということが言えるだろう。

 それでは、今後の経営はどうしたらよいのかということに当然話は移ってくると思うが、その結論は、「経営者自らが毎年、毎年できるだけ早い決断を下して事に当たれ」ということなのである。つまり、「知恵をたくわえながら、早い決断を」ということが要求されている時代なのだ。
 不動産業界にも、やっと本当の経営が求められてきたと言うべきなのであろうか。


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