【不動産ダイジェスト】

痛感する市場測定のむずかしさ

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不動産流通ジャーナル/97年12月1日号

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 流通大手14社の平成10年3月期中間決算(9月末現在)の〈仲介実績調べ〉がまとまった。速報では、前年中間期に比べてa取扱い高が11.3%減b仲介件数も9.6%ダウンc手数料収入は10.0%の減少−−となっている。
 予想していたよりも減少幅が大きくかつ急速な下落だったので、〈仲介実績が急落/業界は危機的局面に〉という緊急レポートを10〜11ページにまとめた。
 このレポートをまとめた背景には、大手14社の仲介店舗数が96年9月の785店から今年9月には842店と1年間に57店も増加している事に対する危機感がある。
 もちろん、この店舗増設は賃貸特化型のミニ店舗などがあって、従来よりも負担が軽いものになっているが、それでも全体的な傾向としては、96年の市場回復を背景に大手は店舗の拡大基調をみせてきたと言えるだろう。
 ところが、市場は急速に悪化した。ここで申し上げたいのは、判断ミスとなってしまった結果ではなく、市場の現状判断と今後の測定がいかに難しいかと言う事である。
 いや、難しいというよりは、“判断や測定”が現状では困難だというべきなのであろう。現在、市場のトレンドを見るのに役立つ公開データとしては、レインズの月例データや情報系会社が毎月発表する市場データなどがあるが、それとて傾向をトレースしたものが主流であり、局面の変化を敏感にキャッチするのにはあまりにも平均値的であり過ぎたりする。
 また、多店舗展開をしているところでもエリア別の市場は掌握できても、成績の落ち込みや伸びが、営業努力によるものなのか市場の局面を反映したものなのかどうかはなかなか判断しにくい。
 大手の「オープンマーケット」7社では、担当者が毎月成約件数などの市場データの交換を行いそれが経営トップにも報告されているが、他社にはそうしたデータを入手するチャンスがない。
 今後、不動産流通業が市場局面の判断でミスを犯さないためには、できるだけ多くのところと情報交換を密に行っていく必要があるのではないだろうか。

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