【不動産ダイジェスト】

『住まいたちの半世紀』に拍手を

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REAL ESTATE TOMORROW/95年12月15日号

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 こつこつと書き進めてきた“戦後・不動産業発達史”に「バブル経済の崩壊からリノベーションへ」という終章を加えて終わりにしようと思っていたところに、ハウジング・ライターの岡田憲治氏から、『住まいたちの半世紀』(焼け野原の復興から21世紀の住まいまで)という著書を送っていただいた。
 産業の沿革や企業史などを丹念に追っていくのは大変な労力と透視力、それに忍耐が必要な作業であって、仮に時間があったとしても誰でもができる仕事ではない。
 A4判、168ページという“住宅産業の商品史”をまとめあげた岡田氏に、まずは大きな拍手を送りたい。

 さて本書の内容だが、かいつまんで紹介すると全体は次のような構成になっている。
  1.昭和20〜24年=焼け野原ではバスも住まいとなった
  2.25〜29年=核家族化し2DKが生まれた
  3.30〜34年=モダンリビングの一方の旗頭はステンレス流し台だった
  4.35〜39年=勉強部屋からプレハブ住宅がスタートした
 ところで、不動産業も同じだが、ここまでは言わば“前史”であって、住宅産業が本格的に離陸してくるのは昭和40年代に入ってからである。
 両産業の離陸と発展を助けたのは、
  1.政府による住宅建設計画(現在まで続いている5カ年計画は昭和41年からスタ
    ート)と住宅金融公庫(昭和27年に発足)の融資拡大
  2.経済の発展(高度成長は昭和35年から)にともなう人口の都市集中
  3.地価の恒常的な上昇と民間住宅ローンの発展
などであった。

 岡田氏の記述は、次のように続く。
  1.昭和40〜44年=平屋から2階建ての時代へ
  2.45〜49年=クレーンで吊り上げて建てる「ユニット住宅」が登場した/生活の
    洋風化が2×4住宅を支援した
  3.50〜54年=「企画型住宅」登場!/主婦を狙え!/核家族から同居へ吸引した
    「二世帯住宅」
 本書の展開は、当然ながら昭和55〜59年、60〜平成元年、2〜6年へと続くが、この“激動の15年間”について詳しい項目を紹介する紙幅の余裕がない。折を見てご覧いただければ幸いである。
 今年もご愛読、ありがとうございました。


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